社会人時代~青年海外協力隊応募

世界で一番お客様と親しい海外専門の旅行会社




僕が出会ったのはそんな会社でした。

「親しい」というのは単に仲が良いだけではなく、スタッフ全員が1人のお客様のことを知っている・わかっている。逆に、お客様もスタッフのことを知っているということです。

お客様の情報を共有したり、スタッフを紹介し合うことで、スタッフの不在時や別件対応などで手が離せないときに、突然の来店や電話があっても対応ができるという素敵なシステムでした。実際にお客様との距離も近く、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事ができていました。

アフリカに行ったことがある経験、
学生団体やボランティア活動によって広げた学生の人脈、
名古屋外国語大学という海外旅行に行くコミュニティへの人脈…。

そのあたりを買われて入社することができたのではないかと思っています。

そして、1年目のはじめは電話を取ったり、事務的なことをどんどんやっていくのが一般的かと思います。

しかし、僕の場合、こんな指示がありました。

「お前は会社にいなくていい。」

・・・え?

まぁ、簡単に言えば営業っていうことなんですが、知識もそこそこにいろんな大学に営業しに外出をする毎日でした。水曜日が定休日だったので、月火木金の週4日、平日はほとんど外出していたのではないでしょうか。1年目の8月、大学が夏休みになり、会社内で何をしていいのか、本当にわからない状態でした。

最終的にはその外出・営業の成果もあって、学生の利用者数は僕が入った年に500人以上増えたんですが、はじめの半年は同期と比べられ、業務ができていないことや知識がないことを言われて悔しい思いをしました。それに加えて外出ばかりしていたので、自分の売り上げも少なく、数字としては残せるものが少なかったです。

だから…というわけではないのですが、悔しさをバネに勉強して売り上げにも貢献できるようになりました。3年目くらいで仕事上だけではなく、会社内の環境や備品に関しても小姑のごとく注意を払い、先輩に対しても容赦なく言うようになり、いろんな意味で周りに恐れられるくらいの存在になっていました。

そして、これまた異例なことだと思うんですが、1年目の夏からボランティアツアーの添乗員を経験することができました。大学生25人を連れてタイ北部の山岳民族の村へ!言葉が伝わらないホームステイをしながら道路建設をするという身体を使った活動を行いました。1年目の2月にはフィリピンのマニラにあるスラム地区にて食糧支援をするボランティアツアーの添乗を、2年目からは添乗だけでなく、ボランティアツアーの責任者みたいなことも任されるようになっていました。参加者も2年目には28人と過去最多で、フィリピンに加えてバリ島でも活動を行うようになり、ボランティアツアーは拡大していきました。


世界で一番お客様と親しい旅行会社のスタッフにとって、
ボランティアツアーで8日や9日間、ずっと一緒に過ごした学生たちは家族同様に思えました。ボランティアが終わっても定期的に集まったり、個別で会って飲んだり真剣な相談を受けたりしました。
合計8回、100人以上の大学生と一緒にボランティア活動を経験し、感動を共有できたこと、そしてこの繋がりは人生の中でも大きな財産になっています。

ボランティア以外にも、航空券をベースにアフリカ大陸のハネムーンを担当したり、世界各国への出張手配や自由旅行、世界一周旅行などなど本当にさまざまな国・地域への渡航をサポートさせてもらうことができて、学ぶことが多々ありました。

会社・先輩後輩には感謝しています。

その中で、学生時代の仲間や後輩が青年海外協力隊になったり、
会社に入って出会った人がOVで話を聞いていたりしていました。

最初は、自分にできることなんてないと思っていました。

しかし、青年海外協力隊をテーマにしたクロスロードという映画を見たときに、
「カメラを教える」という職種で青年海外協力隊として活動をするという内容を見て、
「え?そんなことで活動できるの!?」という衝撃を受けました。

ちょうど同じようなタイミングでアフリカのベナンから帰国したボランティア仲間と飲む機会があり、現地の様子や活動、生活の辛さなどを聞いていたとき。酔っていたのもあると思いますが、号泣しながら「世界一周をしたり、いろんな国に旅行している人たちが“世界”を知った気になっているけど、“世界”はそんなもんじゃない!!」というようなことを叫んでいました。

そのとき、素直に「僕もいろんな国に行って”世界”を知った気になっていた。本当の”世界”を見てみたい!」と思うようになり、青年海外協力隊という選択肢を持つようになりました。

そのすぐ後に、青年海外協力隊について調べていたら「観光」という職種を発見し、応募しようと決めました。

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